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時代 砥部焼 淡黄磁 火入付 煙草盆 明治30年 「本蝋色櫛形客式煙草盆」共箱入t-2382

明治・大正期に焼かれていた愛媛県砥部焼の磁器「淡黄磁」の火入れ一対、
黒漆真塗、底梨地の煙草盆と灰吹付きです。
火入れはその特徴とも言える淡い黄色みを帯びた象牙のような美しい素地に
雷門の幾何文様が細密に陰刻されています。
中国磁器を思わせる象牙色の気品あふれる美しさ、
戦後廃窯となり短期間の生産でとても稀少なお品ですが
数年前、ご縁があって四国の旧家よりお譲り頂いたことがありました。
今回奇遇なことに再度ご縁を頂き当方入手することが出来ました。
(前回は箱書きに明治45年とありました)
明治26年シカゴ万博陶磁器部門で一等賞を受賞したという幻の名窯「淡黄磁」、
火入れの場合口縁に小傷が見られるものが多い中で
底裏高台の微ソゲ1カ所以外に傷のないとても綺麗な美品です。
蓋表にはかなり読みづらいですが「本蝋色櫛形客式煙草盆 一対入」とあり
蓋裏には「干時明治30年10月」の墨書があります。
サイズ 火入れ 口径 10.6cm H9.8cm
煙草盆 26cm×17cm×H9.8cm(煙草盆の底裏漆に小アタリが2カ所あります)
蓋をした時の灰吹きの高さ14cm
共箱入り(箱にはヤケ汚れなどの傷み経年感があります)
在庫なし

愛媛県砥部焼の磁器「淡黄磁」…
1890年(明治23)愛媛県砥部焼窯元の向井和平翁(向井窯)が発明した中国建窯白高麗風の磁器。
現在の砥部焼にみられる白磁でなくて柔らかく淡い黄色味を帯びています。
1893年(明治26)年、シカゴ万国博覧会で一等賞を獲得し世界的評価を得たが
原料陶石の枯渇、登り窯の廃止、生産リスクの高さなどにより戦後生産は途絶えた。