肥蝶山信甫造のトレー形色絵大皿です。
明治期に欧米向けの輸出品として制作されたもので
欧米の骨董市場では「肥蝶山 信甫造」と銘のある作品は
品質を保証されたブランド品として高く評価されているそうです。
日本的な図柄を細密に表現しており
櫃の中には雛人形・南蛮人形、その上に福助・犬張り子、
艶やかな着物姿の女性が手に持つのは達磨、
宝箱の蓋を開けて喜ぶ童子、刀を手に持つ従者、
余白には火鉢・手水鉢・菖蒲・鴛鴦
その中心には御大尽を描いた鮮やかで美しい大皿です。
右取っ手に大きく欠損があったのをパテにて成型して金補修しています。
他にも口縁などにカケ・ニュウが見られますが
鑑賞用の肥蝶山信甫造としては愛らしい図柄をふんだんに用いた珍品だと思います。
縦径34cm 横径39.5cm H3.5~5cm
在庫なし